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誰も書かなかった知的財産論22のヒント ~未来の知財のために~ 単行本 – 2010/10/20
西岡 泉
(著)
はじめに
未来の知財のために、今、言っておかなくてはならない事がある。それが、本書である。
知財の専門家による知財の学術書は、昔から数多く出版されている。その代表的な一冊は、吉藤幸朔の『特許法概説』ということになるだろう。
知財の実務家による知財論も、書店の棚にたくさん並んでいる。それらの中では、おそらく、丸島儀一氏が書いたり語ったりしたものが、最も知られているだろう。
知財の解説本やハウツウ本に至っては、枚挙の暇がない。生まれては消えていっている。
このように、今や、知財に関する本や情報は巷に溢れている。
しかしながら、サラリーマンの、サラリーマンによる、サラリーマンのための「本格的な知財論」に、寡聞ながら、私はまだお目にかかったことがない。ならばいっそ、そのような知財論を、自分の手で書いてみたくなったのである。
「本格的な知財論」とは、知財の本質を問うことによって、現実の場で、どのように知財を創り出し活用するかの「ヒント」を、与えることができるような知財論のことである。それこそが、知財の未来を切り拓くことができるだろう。
私は弁理士でもなければ、特許庁の審査官でもなければ、学者でもない。ある関西の機械メーカー系の会社で、僅かばかり知財実務の経験を積んだだけの、一介のサラリーマンに過ぎない。そのような経歴の人間が書く知財論だから、気楽に読んでいただきたい。
「特許庁編 工業所有権法(産業財産権法) 逐条解説」という本がある。特許法などの条文の一条一条について、特許庁が解説したもので、弁理士を目指す受験生には必読の書である。
これに対して、本書は、それぞれのテーマに関係する条文を選んで、自分なりの考えを述べてている。言ってみれば、「あるサラリーマン編 知的財産権 適当解説」とでも呼ぶべきものだ。
弁理士受験にはあまり役に立ちそうもないけれども、この本を読めば、知財の切実な現在と未来が見渡せるはずである。
本書を書くにあたって、自分に課したことがひとつある。それは、「書きながら考える」ということだ。自分が既に知っていることを書くだけならば、それは、過去を見ることにしかならない。それでは、知財の未来を探ることにはならないだろう。
書きながら考え、読みながら考える。それが、本当の意味での、書くことであり、読むことではないだろうか。
読者がサラリーマンならば、本書を、自分が勤めている会社に置き換えて考えるヒントにして頂ければ良いだろう。そうでない読者であっても、知財の問題を少しでも身近に感じるための、サンプルにして頂ければ本望である。
この本は、あらまし、このような問題意識から成り立っている。知財を志す全ての人に捧げたい。
未来の知財のために、今、言っておかなくてはならない事がある。それが、本書である。
知財の専門家による知財の学術書は、昔から数多く出版されている。その代表的な一冊は、吉藤幸朔の『特許法概説』ということになるだろう。
知財の実務家による知財論も、書店の棚にたくさん並んでいる。それらの中では、おそらく、丸島儀一氏が書いたり語ったりしたものが、最も知られているだろう。
知財の解説本やハウツウ本に至っては、枚挙の暇がない。生まれては消えていっている。
このように、今や、知財に関する本や情報は巷に溢れている。
しかしながら、サラリーマンの、サラリーマンによる、サラリーマンのための「本格的な知財論」に、寡聞ながら、私はまだお目にかかったことがない。ならばいっそ、そのような知財論を、自分の手で書いてみたくなったのである。
「本格的な知財論」とは、知財の本質を問うことによって、現実の場で、どのように知財を創り出し活用するかの「ヒント」を、与えることができるような知財論のことである。それこそが、知財の未来を切り拓くことができるだろう。
私は弁理士でもなければ、特許庁の審査官でもなければ、学者でもない。ある関西の機械メーカー系の会社で、僅かばかり知財実務の経験を積んだだけの、一介のサラリーマンに過ぎない。そのような経歴の人間が書く知財論だから、気楽に読んでいただきたい。
「特許庁編 工業所有権法(産業財産権法) 逐条解説」という本がある。特許法などの条文の一条一条について、特許庁が解説したもので、弁理士を目指す受験生には必読の書である。
これに対して、本書は、それぞれのテーマに関係する条文を選んで、自分なりの考えを述べてている。言ってみれば、「あるサラリーマン編 知的財産権 適当解説」とでも呼ぶべきものだ。
弁理士受験にはあまり役に立ちそうもないけれども、この本を読めば、知財の切実な現在と未来が見渡せるはずである。
本書を書くにあたって、自分に課したことがひとつある。それは、「書きながら考える」ということだ。自分が既に知っていることを書くだけならば、それは、過去を見ることにしかならない。それでは、知財の未来を探ることにはならないだろう。
書きながら考え、読みながら考える。それが、本当の意味での、書くことであり、読むことではないだろうか。
読者がサラリーマンならば、本書を、自分が勤めている会社に置き換えて考えるヒントにして頂ければ良いだろう。そうでない読者であっても、知財の問題を少しでも身近に感じるための、サンプルにして頂ければ本望である。
この本は、あらまし、このような問題意識から成り立っている。知財を志す全ての人に捧げたい。
- 本の長さ230ページ
- 出版社静岡学術出版
- 発売日2010/10/20
- ISBN-104903859460
- ISBN-13978-4903859460
商品の説明
著者について
西岡 泉
1951年 高知県生まれ。
1975年 大阪府立大学化学工学科卒業。
同年、神鋼フアウドラー株式会社(現;株式会社神鋼環境ソリューション)に入社。営業、管理部門を経験。
1991年 同社の特許部門に配属。
1997年 同社の知的財産室長となり、現在に至る。
著書
『五番目の季節』(私家版詩集)
趣味
読書、音楽鑑賞、黒澤明の映画を何回も観ること。
1951年 高知県生まれ。
1975年 大阪府立大学化学工学科卒業。
同年、神鋼フアウドラー株式会社(現;株式会社神鋼環境ソリューション)に入社。営業、管理部門を経験。
1991年 同社の特許部門に配属。
1997年 同社の知的財産室長となり、現在に至る。
著書
『五番目の季節』(私家版詩集)
趣味
読書、音楽鑑賞、黒澤明の映画を何回も観ること。
登録情報
- 出版社 : 静岡学術出版 (2010/10/20)
- 発売日 : 2010/10/20
- 単行本 : 230ページ
- ISBN-10 : 4903859460
- ISBN-13 : 978-4903859460
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,123,505位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 41,082位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
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2013年11月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実務に携わっているものしかもてない素朴な疑問とその良識ある回答が多く書かれていた。
2011年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
会社の行き帰りに電車の中でついつい
二三回ほど読んでしまいました。
企業側の知財とは何であるか、
強い権利、ライセンス契約の問題、はたまた最後に
アバターで幕を閉じる、うーん感心してしまいました。
また本のネーミングもいいですね、お名前の「泉」
が非常に本の内容とマッチしています。
二三回ほど読んでしまいました。
企業側の知財とは何であるか、
強い権利、ライセンス契約の問題、はたまた最後に
アバターで幕を閉じる、うーん感心してしまいました。
また本のネーミングもいいですね、お名前の「泉」
が非常に本の内容とマッチしています。
2011年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これまでの知財関係の本とはまったく違います。これまでの知財の本というと、やけに小難しい法律論ばかりを並べ立てたものが目立ちますが、この本は企業の知財部長を務められた筆者が、あくまでも「知財の活用」という観点から、身近な例を基にした文学的とさえいえる平易な表現でさまざまな問題点を分かりやすく指摘しています。また、この本で指摘されている問題点は他の本にはまったく書いていないようなものばかりで、何度も「なるほど」と思わされました。知財には興味があるが法律論はちょっと・・という方、企業で知財の活用を考えている方などにはとくにおすすめの一冊です。
2011年3月5日に日本でレビュー済み
ありきたりの目次は、<ヒント その1>「知財戦略とは」のみ。残りのヒントは、題目すら、誰も書「け」なかった実地そのもの。著者も偉いが、所属企業はなおさら偉い。最後の<ヒント その22>「公共性と知的財産権」には、「そうだそうだ」と独り言。いや、「そうだそうだ」と、ヒントの数だけうなずける内容である。まさに経営層必読の書籍である。是非、続編を期待する。
2011年5月29日に日本でレビュー済み
知的財産を扱った書籍は多くあれどもタイトルからして難しい。知財戦略、消尽論、自他商品識別機能、立体商標、著作権の保護期間、・・・というテーマが並んでいれば、ちょっと、その本を手に取るのを敬遠してしまうことが多い。この本は、こんな重要だけどとっつきにくいテーマを身近な題材や話題を扱いつつ、一貫してわかりやすい言葉で語りかけてくるため、すっと頭に入ってくる。そして、この本は、どのテーマにおいても単に制度や判例紹介で終わらずに、特許とは何か、いかに知財を活用すべきか、という本質的なところの考察が必ずなされており、どれもしっくりくるのだ。これから知財を取り組もうとしている人は勿論、長く携わってきた人にもおすすめの1冊。